陸上競技長距離種目10000m走は、一般的にトラック種目の中で一番長い距離になります。

5000m走や5㎞走は、ある程度勢いで走れてしまうところがありますが、10000m走や10㎞走になりますと、勢いだけで走ることは難しく、リズムと苦しいところで粘れる走りが必要になります。

ハーフマラソンやフルマラソンでは5㎞、10㎞ごとのラップタイムはご自身の状態やゴールタイムを計るうえで重要になります。

10000m、10㎞の様々なタイムなどをお伝えします。


1.ランニング10㎞(10000m)参考タイム(2017年4月8日現在)

陸上競技長距離種目やランニングを本格的に取り組まれている方であればご存知かもしれませんが、ご参考までに主な10000m、10㎞の記録をご紹介します。
(男子)
世界記録:26分17秒53・ケネニサ ベケレ・エチオピア
日本記録:27分29秒69・村山 紘太・旭化成
日本学生記録:27分27秒64・メクボ ジョブ モグス・山梨学院大学
日本人学生記録:27分38秒31・大迫 傑・早稲田大学
日本高校記録:28分07秒39・佐藤 悠基・佐久長聖高校
(女子)
世界記録:29分17秒45・アルマズ アヤナ・エチオピア
日本記録:30分48秒89・渋井 陽子・三井住友海上火災保険
日本学生記録:31分30秒92・吉本 ひかり・佛教大学
日本高校記録:31分35秒27 絹川 愛・仙台育英学園高等学校

男子10000mの世界記録平均ラップタイムは400m約63秒、1000m約2分37秒です。

女子10000mの世界記録平均ラップタイムは400m約70秒、1000m約2分55秒です。


2.マラソン世界記録10㎞ごとのラップ(平成28年4月8日現在)

(男子)タイム:2時間02分57秒・デニス キプルト キメット・ケニア
10㎞:29分24秒
20㎞:58分36秒(29分18秒)
30㎞:1時間27分38秒(29分02秒)
40㎞:1時間56分29秒(28分51秒)
42.195㎞:2時間2分57秒(6分28秒)

(女子)タイム:2時間15分25秒・ポーラ ラドクリフ・イギリス
10㎞:32分01秒
20㎞:1時間4分28秒(32分27秒)
30㎞:1時間36分36秒(32分08秒)
40㎞:2時間08分29秒(31分53秒)
42.195㎞:2時間15分25秒(6分56秒)

男子マラソン世界記録の平均ラップタイムは1㎞約2分54秒、10㎞約29分08秒です。

女子マラソン世界記録の平均ラップタイムは1㎞約3分12秒、10㎞約32分05秒です。


3.学生の一般的な目標タイム

上記の各10000mもしくは10㎞のラップタイムに驚くほかに、マラソン世界記録男子、女子ともにゴールまでラップタイムがビルドアップしていることにも驚きます。

トップランナーの記録はご参考にならないかもしれませんが、5㎞同様、ランニングを上達させるために、トップランナーの走りも参考にされると良いと思います。

いわゆる駅伝校の学生の方は、高校生であれば30分台、全国高校駅伝で優勝を目指すチームであれば29分台、大学生であれば29分台、学生駅伝優勝を目指すチームであれば28分台を目指されるのではないかと思います。


4.フルマラソンサブスリー達成には

フルマラソンサブスリーの10㎞の平均ラップは42分39秒(5㎞21分19秒)です。

5000mと10000mのタイムの相関関係を考えますと、ざっくりとした計算のため参考ですが、
10000m:5000mベストタイム×2+1分
がおおよそのタイム相関関係と考えられるのではないかと思います。

「5㎞タイム参考」でお伝えしましたフルマラソンサブスリー達成に必要な5000mベストタイムを検算しますと、
フルマラソンサブスリーに必要なベストタイム:5000m18分00秒
10000m:18分00秒×2+1分=37分00秒
となります。





5.10000mと10㎞のタイム相関関係について

10000mとフルマラソンのタイムの相関関係は大幅なズレが生じるため一概には言えませんが、いくつかのタイムをピックアップして検討しました結果は以下の通りとなりました。

◎世界記録を用いたタイム相関関係
 (男子)
 10000m世界記録:26分17秒53(ケネニサ ベケレ選手)
 マラソン世界記録:2時間2分57秒(デニス キプルト キメット選手)
タイム相関関係:(10000m世界記録+2分51秒)×4.2195
 (女子)
 10000m世界記録:29分17秒45(アルマズ アヤナ選手)
 マラソン世界記録:2時間2分57秒(ポーラ ラドクリフ選手)
※10㎞32分05秒ペース
タイム相関関係:(10000m世界記録+2分48秒)×4.2195

◎男子マラソン世界記録保持者であるデニス・キプルト・キメット選手
 10000mベストタイム:28分30秒0
 マラソンベストタイム:2時間2分57秒 ※10㎞29分08秒ペース
 タイム相関関係:(10000mベストタイム+38秒)×4.2195

◎女子マラソン世界記録保持者であるポーラ・ラドクリフ選手
 10000mベストタイム:30分01秒09
 マラソンベストライム:2時間15分25秒 ※10㎞32分05秒ペース
 タイム相関関係:(10000mベストタイム+2分04秒)×4.2195

◎マラソン日本記録保持者である高岡寿成選手
10000mベストタイム:27分35秒
フルマラソンベストタイム:2時間06分16秒(日本記録)※10㎞29分55秒ペース
タイム相関関係:(10000mベストタイム+2分20秒)×4.2195

◎市民ランナーの星と言われている川内優輝選手
10000mベストタイム:29分02秒
フルマラソンベストタイム:2時間8分14秒※10㎞30分23秒ペース
タイム相関関:(10000mベストタイム+1分21秒)×4.2195

デニス・キプルト・キメット選手の10000mとフルマラソンの10㎞平均ラップの差が38秒には驚かされますが、川内優輝選手の10000mとフルマラソン10㎞の平均ラップの差は1分21秒であり、マラソンを専門に取り組まれている選手の方が10000mとマラソン10㎞平均ラップタイムの差は小さくなると考えられます。

簡単な検証ですが、以上の結果から、本格的に競技に取り組まれている方であれば、
(10000mベストタイム+1分30秒~3分00秒)×4.2195=フルマラソンタイム
が10000mとフルマラソンのおおよそのタイム相関関係になるのではないかと思います。

注意点として、それぞれの検証はベストタイムを用いていますので、ご自身の調子が優れない場合などはその限りではありません。

一般的に言われているサブスリー達成に必要な5000mベストタイム18分00秒からマラソンタイムを考えますと、
10000m:18分00秒×2+1分=37分00秒
フルマラソン:(37分00秒+3分00秒)×4.2195=2時間48分47秒
になります。

フルマラソンサブスリー達成には、ご年齢などにもよりますが、40歳前後の中年の方ですと、一般的に言われています5000m18分00秒、10000m37分00秒を目標にされるとよいのではないかと思います。


6.まとめ

いかがでしたでしょうか。

10000mや10㎞の距離になりますと、リズムや苦しいときに粘れる走りが必要になってきます。

そのためには、走行距離や日々の練習の強弱をつけることや、重心を捉えて追う走りが必要になってきます。

無理なく、楽しく走行距離を伸ばして、日々の練習に強弱をつけて、ランニングが上達すると良いですね。