マラソン大会に出ると、スタートと同時に全力で飛び出すものの、あっという間に疲れて追いつかれてしまうランナーがいます。

もちろんそれをあえて楽しんでいる方もいると思いますが、初心者にとっては、マラソンのペース配分は難しいポイントだと思います。


1.基本は無理せず、ゆっくりペース

スポーツは大きく2通りの運動に分けることができます。それは短い時間に全力を出し切る無酸素運動と、軽い運動を長い時間続ける有酸素運動です。

例えるなら前者は100m走です。マラソンはもちろん、後者の有酸素運動になります。マラソンを100m走のように全力で走り出したら、もちろん最後まで持ちません。

ですので、マラソンの走り方を簡単に一言で表現すれば、「ゆっくり余裕のあるペースで走る」ということになります。


2.ゆっくりって、どんなペース?

では、ゆっくりとはどのくらいのスピードなのでしょうか?初心者の場合、ゆっくりだと思ってランニングをしていても意外に負荷が高く、後半になってガクッと体力が切れてしまうことも多いと思います。

そうならないための目安ですが、感覚としては「隣の人と会話ができる程度のペース」だと思ってください。

「そんなにゆっくりなの?」と思う人もいるかもしれません。しかし実はこの「会話ができる程度」というのが、大切なポイントなのです。





3.有酸素運動としてのマラソン

ランニング初心者の練習を見ていると、呼吸が弾むくらいのペースで走っていることがよくあります。呼吸が弾むというのは、どういうことなのでしょうか。

先ほど、マラソンは有酸素運動だとお話ししました。有酸素運動は、感覚的には「軽いゆっくりした運動」ということになりますが、生理学的な視点から説明し直すと、「酸素を使ってエネルギーを生み出す運動」と言うことができます。

激しい運動をするとだんだん息が荒くなってきますが、これは体の中に酸素をたくさん取り入れようとしている証拠です。

逆に言うと、体内で酸素が切れかかっていると言うこともできます。この時、体の中では有酸素運動ではなく無酸素運動が起き始めていることになります。

つまり、呼吸が弾むくらいのペースでランニングをしている人は、最初から「酸素が切れやすい状態」を作ってしまっているようなものです。

有酸素運動を最後まで続けるコツ、それが、「会話ができるくらいのペース」で走ることなのです。この感覚を普段の練習から身に着けるようにしましょう。

呼吸が弾まない程度では物足りないという人もいるかもしれませんが、マラソンで大事なのは最後まで走り切ることです。

もし終盤になっても余裕が残っていたら、その時に初めてペースを上げればいいのです。特に前半はじっくり構えて、呼吸を落ち着かせて走っていきましょう。