一般的にマラソン練習は時間が取られます。ですので、市民ランナーであれば誰でも「少しでも効率的な練習をしたい」と思っているのではないでしょうか。

プロや実業団選手と違い練習時間が限られる市民ランナー。そこで今回は坂道トレーニングをご紹介します。


1.坂道トレーニングの方法

坂道トレーニングとは、文字通り坂道を使ってランニングを行うトレーニングです。坂道を思い切り駆け上がって、登ったらまたスタート地点まで下って戻ってきます。その繰り返しです。

下りは歩いてもいいですし、慣れてきたらジョギングで下りてきても結構です。要は、坂道を使ったインターバルのようなものです。距離を細かく設定する必要はありません。100〜200mもあれば十分です。

ただし、毎回思い切り駆け上がることだけは意識します。全力なので、どちらかと言うとランニングよりダッシュというほうが近いかもしれません。

何度も同じコースで練習すれば、前回のタイムや本数などと比較して、力が付いてきたかどうか確認することができます。


2.坂道トレーニングの効果

大した距離でもないしタイム設定も特にない。もしかしたら、「そんなことで本当にマラソン練習になるの?」と思う人もいるかもしれません。

しかし実際にやってみると分かりますが、坂道トレーニングはとてもキツいトレーニングです。何しろ坂道を全力で上るので、平地よりあっという間に息が上がり、心肺機能に負荷がかかります。




ですが、坂道トレーニングではここで妥協せずに頑張ることが重要です。そうすれば先ほどインターバル・トレーニングを引き合いに出したように、効率的に呼吸を追い込むことができ、最大酸素摂取量の向上が見込めます。

またそれでいて、実は意外にも坂道トレーニングは故障のリスクを軽減することができます。平地で同じくらい呼吸を上げようとすると、全力を越えるようなスピードで走らなければいけません。

ですが、そのようなスピードで何本もインターバルを繰り返すと、膝や足などの関節に大きな負荷がかかります。

坂道ではそこまでスピードを出さない、というよりも正確には出せないので、キツいわりに関節への衝撃を抑えることができます。

一方で重力に反して身体を上に運んでいくわけですから、筋肉には大きな負荷がかかります。ですから、知らず知らずのうちに筋力トレーニングにもなってしまいます。

またこれは意識次第ではありますが、上り坂を一気に駆け上がろうとすると、大きなランニング動作を身に付けることにもつながります。

つまり、坂道トレーニングはインターバル的な要素も、筋力トレーニング的な要素も、動き作りの要素も兼ねた、一回で多くの効果を見込めるトレーニングなのです。

もちろん、マラソン練習に「これ一つで大丈夫」というような都合のいいものはありません。坂道トレーニングも、あくまで時間が無い中での工夫の産物です。

時間が取れる週末は距離走に取り組むなど、他の練習とも組み合わせて、より一層効果を引き出していきましょう。