ランニングの上達を目指すあまり、練習量が過度になり、オーバーワークに陥る方もいるかと思います。

練習の期間により、オーバーワークとなる水準(ボーダー)は変わってきます。

レース期間中にオーバーワークに陥りますと、タイムが伸びずに納得できる結果が出せなくなります。

ランニングのオーバーワークについてお伝えします。


1.ランニングのオーバーワークには気をつけましょう

オーバーワークとは、思うような走りができず、怪我・故障してしまう、貧血などになる、スランプに陥るなどのときです。

「ランニングのポイント練習について~メリハリをつけましょう~」などで紹介しました練習の期間、
・体づくり期
・シーズン移行期
・調整期
・シーズン期
によって、オーバーワークの水準(ボーダー)に違いがあります。

例えば、体づくり期は、タイムは求めず、練習量、総走行距離を多くすべき期間ですので、シーズン移行期、調整期、シーズン期に比べますと総走行距離が多いことによる疲労が蓄積します。

シーズン移行期、調整期、シーズン期の総走行距離は体づくり期よりも総走行距離を落として疲労を取り除きつつ、練習強度の高い練習に取り組み、スピードに対応して体にキレを与える時期ですので、スピードに対応することによる疲労が蓄積します。

シーズン期に怪我・故障ギリギリの練習を積まれても、しっかりと疲労を取り除けず疲労が蓄積していますと、怪我・故障や病気をしていなくてもスランプに陥り、結果的にオーバーワークとなります。

それぞれの期間で怪我・故障の仕方が違います。

貧血などは体づくり期など、多くの汗をかくときになりやすいと言えます。

疲労骨折、シンスプリント、坐骨神経痛、腸脛靭帯炎などは走り過ぎによる怪我・故障といえます。

長距離走にはあまりない怪我・故障ではありますが、肉離れの原因の一つは、筋肉疲労などが蓄積している状態で瞬間的に過度な負荷が筋肉にかかったときです。

肉離れは、シーズン移行期、調整期、シーズン期に多い怪我になりますが、原因のひとつに走り過ぎによる筋肉疲労と瞬間的な過度な負荷が互いに影響しあいます。




いずれの期間も、疲労をうまく取り除けなければ、疲労回復が遅れ、目指されるレースや大会までに疲労が抜けきらないことになり、または怪我・故障をしてオーバーワークということになります。

体づくりの期間はどうしても疲労が蓄積した状態に陥りますが、それがオーバーワークか否かの見極めは慎重に行うことが大切です。

それぞれの期間でご自身の疲労度合いや状態をよく確認されながら、練習メニューを組み立てることが大切です。


2.練習量の目安

箱根駅伝を目指す大学の夏場の走り込みの時期(体づくり期)は、一月の総走行距離が1000㎞を越える方が多いかと思います。

体づくり期から、シーズン移行期は一月の総走行距離が700㎞、600㎞と落ちていき、調整期(目指すレース直前)には夏場の体づくり期の半分程度まで総走行距離が落ちます。

ただし、総走行距離は落ちるものの、練習強度は反比例して上がっていきます。

市民ランナーの皆さんは一月に1000㎞はとても実現できない距離ですので無理は禁物ですが、その割合はご参考になるのではないかと思います。

練習強度は上がりますが、総走行距離は落ちますので、睡眠、食事、ケアなどをしっかりと行って、疲労を取り除き、怪我・故障をしないことが大切です。


3.まとめ

いかがでしたでしょうか。

怪我・故障や病気になったときは明らかなオーバーワークです。

ランニングを上達させるには、体づくり期に、オーバーワークの水準(ボーダー)近くで練習を行うことも求められますが、見極めが難しいため、8割程度で考え、2割は余裕を持たせることが大切です。

オーバーワークの練習を続けて放っておきますと不調、怪我・故障や病気の原因になります。

練習のメリハリをつけて、睡眠、食事、ケアをしっかりと行い、ご自身のオーバーワークの水準(ボーダー)を高くする意識も大切です。

練習期間をしっかりと意識して、オーバーワークには気をつけて、上手く調整していき、よりランニングが上達して好結果につながると良いですね。