あらゆるスポーツにおいてフォームの研究というのは常に行われています。

ランニングについてもそれは同様。

そして、日々進化していく中で、未だ『正解』は出されていません。

しかし、マラソンにおいて、『前傾』をしたフォームで走ると、故障しにくくなります。

ここではその秘訣についてまとめたいと思います。


1.前傾フォームのメリットその1

前傾姿勢とは、厳密に言えば、『骨盤を前傾させる』姿勢になります。

この前傾フォームのメリットは大きく分けて二つあります。

骨盤の前傾は腰から上の上半身もそのまま前傾させることになるので、重心が前よりになります。

重心が前よりになると、人は前に倒れるのを防ぐため、足が前に出てきます。

これを繰り返すことでランニングの動作となるわけです。

高橋尚子さん曰く、マラソン完走の極意は『飛ばない、跳ねない、蹴らない』で、前傾によって足が出ることがその基本の動きとのことで、骨盤の前傾はまさにフルマラソン完走の基本といっても過言ではありません。

すなわちランニングにおける前傾フォームの一つ目のメリットは、重心が前寄りになることで、エネルギーロスの小さなフォームになるということです。

エネルギーロスの小さな走りは、通常相当走り込んで上達していく中で身についていくものですが、こうして骨盤の前傾を意識するだけでそうなるのであれば、ぜひやってみる価値はあります。





2.前傾フォームのメリットその2

骨盤を前傾させることによるメリットはまだあります。

骨盤が前傾されると、足の動作に制限が生まれてきます。

制限といっても、ランニングに制限の出るものではなく、膝が外に流れてしまうことを防止するというものです。

この『膝が外に流れる』すなわちガニ股のフォームですが、長い距離を走る上では実は致命傷になりかねないものです。

ガニ股のフォームは足の外側の筋肉ばかりを一方的に使うことになり、腰から膝にかけて通っている、腸脛靭帯及びその周辺の筋肉を酷使することになります。

周辺の筋肉が酷使されることで硬くなり、腸脛靭帯が突っ張った状態になると、膝の関節部分と擦過によって炎症を起こしてしまいます。

この腸脛靭帯炎、俗にいうランナー膝は、前述のように、ガニ股のフォームが遠因として影響しているわけですので、それを強制できる前傾のフォームはランナー膝の予防にも効果的というわけです。

ランニングのフォームはあまり人から教わることが無いため、意識する頃には癖がついていることも多く、フォームの矯正は簡単ではありません。

しかしながらこの前傾フォームが上達してくると、マラソンを走る上で、完走する、故障しないという二つの大きなメリットが得られることから、徐々にでも試してみる価値はあるでしょう。