ランニングは動作としては単純ながら、個々人の個性が非常に出やすいものです。

特に足の運び方については、最も特徴が現れる要素で、これがフォームにも大きな影響を与えています。

ここでは、ランニング時の足の運び方から見るフォームの違いについてまとめてみようと思います


1.足の運びから見るランニングフォームその1

ランニング時の足の運び方の基本は、かかとの外側で着地、母子球で地面をけり、空中では膝から下を前に蹴り出す、ここまでは共通です。

違いが出てくるのは、この基本動作を『大きく力強く』行うか、『小さく細かく』行うかです。

まずは、『大きく力強く』行う、『ロングストライド走法』について紹介します。

多くの黒人選手、マラソンの日本記録保持者である高岡寿成選手、女子では野口みずき選手など、一流選手でスピードのある選手はだいたいこの走法です。

近年、特に男子マラソンのスピード化に伴い、この走法の選手が増えてきています。

この走法は、足の運びを大きく力強くすることで、一歩一歩のキックで地面をしっかり捉えてスピードが出せる反面、レース展開によるスピードの切り替えに弱く、一歩が大きくなることから足への負担が大きいというデメリットがあります。

実際、野口選手は小柄ながらこの走法であることから衝撃に耐えられるように下半身を中心とした過酷な筋力アップトレーニングを行なっていたようです。




スピードは出せるが怪我をしやすく、切り替えが難しい、ロングストライド走法はランニングがある程度上達した選手に向いた走り方と思われます。


2. 足の運びから見るランニングフォームその2

続いて『小さく細かく』足を運ぶ、『ピッチ走法』です。

私は個人的に日本人はこの走法を基本とすべきと考えています。

一流選手では高橋尚子選手、元祖山の神ことトヨタ自動車九州の今井正人選手などが有名です。

この走法は足を細かく運び、リズムよく進んでいく走り方です。

リズムで走るのでスピードの切り替えやアップダウンに強く、コンディションさえ整えば常に一定の結果が期待できますが、地面を小刻みにしか蹴らないので力が出ず、スピードの最大値が上がりません。

ラストスパート時の切り替え自体に対応できても、最高速度で競り負けてしまいます。

実際は市民ランナーレベルでラストスパートのキレが求められることはほとんどなく、足腰への負担が大きく故障のリスクがつきまとうロングストライド走法より、安定しているピッチ走法の方が、日本人の市民ランナーには向いていると思います。

とは言え、最も理想は足の運びをシチュエーションで変えて対応する走り方です。

上達した人は練習に応じて走り方を変える練習をしてみても良いかもしれません。