ランニングをしている人であれば、いつかはフルマラソンを走りたいと思っていることでしょう。ですが、42㎞もの道のりを走り切るのはどのくらいの体力が必要なのでしょうか。

今の自分の練習量で完走できるのか、誰でも不安に思ってしまいそうです。


1.フルマラソンに必要な練習量は人それぞれ

長距離ランニングの中でも、フルマラソンに対するランナーの憧れは特別なものがあります。

それは、「長距離走の中でもフルマラソンは別物」、「ハーフマラソンを走れればフルマラソンは完走できる」など、昔から様々な経験則がランナーの間では語り継がれていることからも分かります。

ですが、本当のところはどうなのでしょうか。実際、マラソンを完走するためには様々な要素が絡んできます。

本人の体力はもちろん大きな要素ですが、それもよく考えると年齢から始まって筋量、脂肪量、有酸素能力、ランニング技術、栄養面、当日の体調などいろいろな要素に分解できます。

加えてコースの勾配や当日の天候、レース中の給水や栄養補給なども考慮すると、「これくらいの練習量をこなしてきたから大丈夫だ」という絶対的な基準を示すのは、なかなか難しいことです。


2.同じ練習量なら一度に走る距離が長いほうが良い

プロや実業団などトップレベルの選手たちは、普段ペース走やインターバルなどいろいろなメニューを組み合わせて練習しています。

一方で市民ランナーの中には、毎日コツコツ5㎞走っているけどマラソンになると完走できない、という人もたくさんいます。

ここから推測できることは、同じ練習量でも、短い距離を小分けにするよりも、一度に長い距離を走ったほうが効果的だということです。




冒頭の「ハーフマラソンを走れれば」という経験則が、5㎞や10㎞の「タイム」ではなくハーフマラソンという「距離」を目安にしているのも、このようなことを体感したランナーたちから導かれたものと言えるでしょう。

統計的にも、マラソンのタイムを予測する方法として「ハーフマラソンのタイム×2+10~20分」などという式が取り上げられることがあります。


3.練習頻度は週3日を目安にしよう

一方で面白い実験もあります。特に長距離走を専門としているわけではない数百人もの大学生を対象として、それぞれに半年間トレーニングを行ってもらい、半年後のマラソン大会でどれくらい完走できたかを調べたものです。

それによると、週に3回以上のトレーニングをした学生は、それ以下の学生と比べて完走率がはっきり高かったそうです。

週3回のトレーニングがどんな内容だったのかは各学生に任されていたようですが、これは先ほどと違って、練習頻度も大事だということを示している実験と言えます。

これら2つをまとめると、フルマラソンを完走するための一つの目安は、「週に3回以上の練習と1回当たり20㎞以上のランニング」ということが言えそうです。

もちろん、普段何もしていない人がいきなり20㎞以上の距離を走るのも大変なので、そのためには週3日ほどの練習が必要だとしても不思議ではありません。

ただし最初に述べたように、フルマラソンを完走するための練習量はこれが絶対というものはありません。

誰でも初めは不安や緊張が付き物。むしろ初マラソンでしか味わえない感覚だと思って、楽しみながら臨んでみましょう。