ランニングを始めたのはいいものの、初心者にとってフルマラソンは異次元の世界です。

どうすればあのようなとてつもない距離を走れるようになるのか途方に暮れそうですが、どんなに遠い道のりに思えても、ゴールにたどり着くには地道な一歩が大切です。


1.初心者が陥る最初のワナ…とにかく走ろう!?

突然ですが皆さんは子供の頃、最初からスイスイと自転車に乗れたでしょうか。おそらくほとんどの方がまず三輪車に乗っていたと思います。

その後、補助輪付きの自転車に移って、ある時期からは補助輪を外し、恐る恐る乗ってみて、何度もバランスを崩しながら練習するうちに、少しずつ乗れるようになったのではないでしょうか。

実はマラソンにも全く同じことが言えます。マラソンを走ろうとする初心者のほとんどの方が、「とにかく今日から毎日、少しでもいいから走る練習をしよう」と意気込んでしまいます。

その練習意欲はいいのですが、残念ながらそれはケガをしに行こうとしているようなものです。初心者がいきなり走ろうとすることは、小さな子どもがいきなり自転車に乗ろうとするようなものです。

その気持ちは大切にしておいて、まずは走る前の段階が必要です。それこそ、実は「走る」のではなく「歩く」ことなのです。


2.マラソンは42㎞走るスポーツ?

マラソンはどんなスポーツでしょうか。「42㎞走るスポーツだよ」と思った方は、半分正解で半分不正解です。

確かに、プロや実業団の選手たちが走るようなレースであれば、42㎞走るスポーツと言えるでしょう。




歩いているような選手は、残念ながらアクシデントに見舞われた選手か、リタイアしようとしている選手くらいしか見かけません。

ですが、私たち市民ランナーにとっては、必ずしも42㎞走り抜けるのがマラソンではありません。

例えば東京マラソンのような大きな大会になれば、コースのところどころで立ち止まって記念撮影をするような参加者もたくさんいます。

つまり市民ランナーにとってのマラソンとは、「42㎞前に進むスポーツ」と言えるのです。


3.「歩く」ことはすべての土台作り

そう考えると、「まずは走る前に歩く」と言ったことの意味が見えてきます。42㎞歩くこともできないのに、42㎞走ることはできません。

車も電車もバスもある現代社会では、42㎞もの道のりを自分の足で進むとどうなるか、ほとんどの方は想像すらできないと思います。

ですので、初心者の方は、まずはとにかく長い時間のウォーキングに慣れることです。ウォーキングは細かい筋肉が鍛えられますし、筋持久力も付きます。

ランニングを始める前の身体的な基礎作りができますし、長時間の運動に対する精神的な慣れも得られます。

トコトコ歩いていると、「本当にマラソンが走れるようになるのかな」と思うこともあると思います。

ですが、そこは冒頭でもお話しした通り、「地道な一歩」の大切さを思い出してください。

練習という肩肘張った雰囲気が苦手なら、ウィンドウショッピングをカフェでの休憩なしに3時間くらい続けてみてもいいですし、電車の駅を何駅も歩く自作ウォークラリーをしてみてもいいでしょう。

登山やハイキングは適度な起伏もあっておススメです。ぜひ楽しみながら、のんびり基礎作りをしていきましょう。