陸上競技長距離種目は、競技レベルが上達し、優勝争いをしますとレースや大会で駆け引きが生じることがあります。

競技レベルが上がれば上がるほどレースの駆け引きは明確です。

レースの駆け引きについて知りますと、競技の観戦も楽しくなります。

変化走練習はレースの駆け引きを想定した練習に適しています。

そのほかに、変化走練習は調子を上げる目的や、怪我などの復帰明けの状態確認などにも適しています。


1.変化走練習

変化走練習の目的はそのランニング強度により
・疲労回復(調子を上げる、状態を確かめる)
・怪我などの復帰明けの状態確認、ポイント練習移行前の適度な負荷
・レースの駆け引き、ペースのアップ・ダウンに対応する走力を養う
などにあります。

レースの実質的な主導者は、出場選手の中で優勝候補の選手です。

優勝候補の選手に勝つために、周囲の選手は戦術や戦略を練り、レースの駆け引きが生じます。

トップ争いをしない選手であってもレースの流れについていく必要があり、レースペースのアップダウンに対応する走力が必要になります。


2.変化走の練習の方法

変化走練習は、通常のランニング(ジョギング)で快適に行う変化走もあれば、レースの駆け引きを想定した練習強度の高い変化走もあります。


1.ジョギングの変化走を行う場合

通常のランニング(ジョギング)で変化走を行う場合は、
①ご自身の調子や、ランニング中の調子の上がり具合に合わせて、快調にランニングを行う
②ポイント練習までいかないまでも、ある程度のスピードを出して、身体、心肺機能に負荷をかける
主に上記2種類の方法があります。

①の方法は、疲労回復やご自身の調子を上げていくイメージで取り組まれると良いです。

②の方法は、ポイント練習に移行する前の準備練習として、ジョギングペースから無理のかからない程度にレースペースまで上げて状態を確認し、体に軽い負荷をかける目的で行うと良いです。




②の方法は怪我明けに徐々に体に負荷をかけて状態を確認するときなどにも有効です。


2.ポイント練習の変化走~レースの駆け引きに対応~

ポイント練習の変化走はレースの駆け引きを想定して行います。

一度ペースが落ちた後にペースアップするには、足が疲れているほど相当な精神力と脚力を要します。

変化走練習の例として、
12000m変化走
(例:スタート~2000m:4分/㎞→2000m~4000m:3分30秒/㎞→4000m~7000m:3分50秒/㎞→7000m~9000m:3分20秒/㎞→9000m~11000m:3分10秒/㎞→ラスト1000mは状態に合わせた全力走)
が参考になると思います。

上記の変化走ですと、4000m~7000m:3分50秒/㎞から次の3分20秒にペースを上げるるときが非常に負担がかかると思います。

ペースが落ちた後に、ペースアップしますとしばらくはきつい状態が続きますが、ペースアップのペースに乗りますと、その後は楽になります。

ペースアップの後ペースに乗るには、いかにペースアップ後のきつい状態のときを耐えて、リズムに乗り、重心を捉えて追えるかがポイントになります。


3.レースでの駆け引き

レースがスローペースで進んでいる後に一気にペースがアップするときがあります。

そのようなときに負けん気を出して負けじと前に出てしまうと、ヒートアップして実力が上の選手には負けてしまいます。

レースがペースアップしたときは冷静にレースの流れについていき、ご自身で仕掛けるべきタイミングを図りましょう。

世界レベルのレースを観戦しますとレースの駆け引きが明確です。

ランニングが上達された方ほど、駆け引きが明確に行えるとも言えます。


4.まとめ

いかがでしたでしょうか。

変化走練習は、調子を上げる目的、怪我などの復帰明けなどに体に徐々に負荷をかける目的、レースの駆け引きを想定した目的があります。

練習メニューに上手く取り入れて変化走練習を活かして、よりランニングが上達するとよいですね。