最近のストップウォッチはとても進化しています。ラップをたくさん計測できるのは当たり前で、GPS機能や心拍計機能が付いているタイプもあり、もはや練習に欠かせないアイテムになっています。

今回はこの心拍数を利用したトレーニングについて考えます。


1.そもそも心拍数って何?

まずは心拍数についておさらいしましょう。心拍数とは心臓が一分間に拍動する回数のことです。運動がキツくなればなるほど、心拍数は増えていきます。

また心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割をしていますから、心拍数が増えると、それだけたくさんの血液が心臓から送られる、つまり心拍出量が増えることになります。

ですが、心拍数はいくらでも増え続けられるわけではありません。

ランニングで言えば、どんどんペースを上げていくと、どこかでそれ以上ペースを上げても心拍数が増えないというポイントがやってきます。

それが最大心拍数です。


2.心拍数トレーニングの効果と方法

心拍数トレーニングとは、このような心拍数を目安にしてランニング強度を調節するトレーニングです。

なぜそのようなことをするかと言うと、トレーニングはとにかく全力で追い込めば良いわけではないからです。

むしろ一定の負荷で行うほうが、マラソンのような有酸素運動に必要な持久力を向上させるのには効果的です。具体的には、最大心拍数の50~70%ほどの範囲で運動すると良いと言われています。

しかし最大心拍数を知るには、それ以上心臓が速く拍動できなくなるまで運動して計測しなければいけないのでとても大変です。




そこで一般的には、220-年齢をおおよその最大心拍数、予測最大心拍数として計算する方法が使われます。

これを使えば、例えば40歳の人なら予測最大心拍数は180回/分となり、目標心拍数は、180×0.5=90と180×0.7=126で、90~126回/分ということになります。

つまりこの範囲に収まるようなペースでランニングを行うと、持久力向上のために効果的だということです。


3.少し専門的に行いたいならカルボーネン法

しかし私たちは毎日練習してマラソンのタイムを上げようとしているのに、誰でも彼でも最大心拍数を220-年齢で統一してしまうのは少し大雑把すぎます。

そこでもう少し詳しく計算する方法として、カルボーネン法という方法もあります。

これは目標心拍数=(予測最大心拍数-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数という式で計算する方法です。少し難しくなりますね。

安静時心拍数とは、朝目が覚めたときに横になったまま1分間測ったときの心拍数です。

もしこれが60回/分の人でその人が40歳なら、運動強度を70%に設定したいときは、(220-40-60)×0.7+60=144となり、144回/分が目標心拍数ということになります。

ただしいずれにしても、これらの指標はあくまで目安に過ぎません。なぜなら先ほど述べたように、心拍数は個人差が大きいだけでなく、同じ人であっても体調や身体能力によって変わるからです。

あまり堅苦しく考えるとストレスになりますので、楽しみながら練習に取り入れると良いでしょう。