突然ですが、脚はどこから生えているでしょうか。そう聞かれたら、ある人は太ももの上の方を指すかもしれません。

またある人は腰骨の辺りを指すかもしれません。言われてみるとよく分からない股関節。マラソンにどう生かしていけば良いのでしょうか。


1.市民ランナーは股関節を使えていない

冒頭の質問に答えると、解剖学的には、脚は股関節から始まっていると言えます。そして股関節は、外から直接触ることはできません。

場所としては、股関節は鼠蹊部の当たりに位置します。競泳用の水着のラインとかビキニラインの部分だと言えば、イメージしやすいかもしれません。

なぜそんなことを聞くかと言うと、ほとんどの市民ランナーは股関節を使って走ることができていないからです。

よく見られるのは、腰が落ちて猫背になってしまい、脚も膝が曲がって、膝から下でちょこちょこ走るような格好になっているパターン。

このようなフォームでマラソンのような長距離のランニングをしていると、腰や膝に負担がかかって、腰痛や膝の故障の原因になってしまいます。

そうならないためには普段の練習からランニング前に股関節のストレッチを行って、股関節を使って脚を動かせるようにしておくことが大切です。





2.ランニング前に行いたい!股関節の効果的なストレッチ

股関節のストレッチと言ってすぐに思い浮かぶのは、力士の四股のように脚を広げて腰を落とし、膝が内側に入らないように手で外に押し出すようにするストレッチではないでしょうか。

ちょうど野球のイチロー選手がバッターボックスに入る前に行う動作と言えば、想像しやすい人もいるかもしれません。

これは定番中の定番ですが、ストレッチは何もゆっくり伸ばすだけではありません。このような方法は正確にはスタティックストレッチといって、ストレッチの中の一つの方法です。

練習前のようにこれから運動するときには、もう少し動きを伴うストレッチも有効です。その一つとして紹介するのが、前後開脚上下運動です。

これはアキレス腱を伸ばすときより少し広めに脚を前後に開いて、そのまま腰を深く落とし、軽く反動を付けながら上下に動かすストレッチです。

脚の前後開脚で股関節の大きな動きを感じ、それを支える筋肉を腰の上下で刺激して働かせます。このような反動を用いたストレッチをバリスティックストレッチと言います。

ただしバリスティックストレッチは、すでに関節や筋肉に痛みを抱えているときは悪化させる危険があるのでやめておきましょう。

股関節をうまく使えるようになると、今までより大きなランニングができるようになり、楽に前に進むことにつながります。

動きを変えるのは難しいことですが、焦らず気長に取り組んでいけると良いでしょう。