ランナーの中には、首に痛みを抱えながら練習しているという人もいます。

ランニング障害としてよく見られるのは足や膝の痛みで、それに比べると首の痛みはやや少ないようです。

ですので、首の痛みの原因は日常生活にも目を向けて考える必要がありそうです。


1.首は常に緊張している

普段の生活で首はどんな役割を果たしているのでしょうか。それは頭を支えることです。頭は、実は体重の13%もの重さがあるという説もあるくらい、とても重い部分です。

それを、あのような細い首ですべて支えなければならないのです。したがって首の筋肉は常に緊張を強いられていることになります。


2.私たちの姿勢は首によけい負担をかけている

さらに、私たちの普段の姿勢が首にかかるストレスをより大きなものにしています。

その姿勢とは猫背です。猫背というと肩が前に出ているだけというイメージを持っている人が多いかもしれませんが、実はそれとともに頭も前に出ていることがほとんどです。

試しに、背筋や頭を真っ直ぐにした状態で肩だけ前に出そうとすると、とても難しく感じると思います。

普段の生活を振り返ってみると、例えば電車の中で座っている時、パソコンに向かって作業をしている時、家で読書をしている時など、基本的に私たちの生活は猫背になる機会がたくさんあります。

そうすると頭が前に出ている時間が長くなり、重い頭を支える首には、より大きな負担がかかることになります。




その状態でランニングをすれば着地の衝撃が加わりますから、特にマラソンのような長距離ランニングで疲労が蓄積すれば、首に痛みが出てくるのも無理はありません。


3.首の痛みを解消するには姿勢を正すことから

痛みがあまりに強いなら練習の量やスピードを抑えることも必要ですが、おそらくそのような人は少ないでしょう。

フルマラソンのレースなども、「何となく痛いけれども走れてしまう」という人のほうが多いと思います。このような「何となく嫌な違和感」というのは、慢性的な疲労の一つの特徴です。

ですので、首の痛みを解消するには練習の仕方や走り方を調節するよりも、まず根本的な原因となっている猫背姿勢を改めることです。

電車でも仕事でも家事でも、座っている時に背中や腰が丸まらないように意識します。まずはこれ以上の負担を首にかけないようにするのです。

また、首周りの筋肉をマッサージするのも良いでしょう。首だけではなく肩周りのほうまでマッサージしてあげると効果的です。

これは、首周りの僧帽筋という筋肉が肩のほうまでつながっているためです。一方で一つ注意したいのは、猫背が原因の首の痛みには、ストレッチは逆効果だということです。

ストレッチは縮こまった筋肉を伸ばすことですが、猫背の人の首は常に前に引っ張られて緊張しています。

それなのにストレッチをしてさらに伸ばしたら、筋肉の緊張は余計に強まってしまいます。うっかりすると間違いやすいケアなので注意しましょう。